Women's Sexual Healthについて書くブログ

昼間は医療機器メーカーの会社員が女性のセクシャルヘルスとラブライフ、台湾・日本国際結婚と妊娠・出産について書きます

【妊娠出産記⑤】染色体検査、そして不育症外来へ(&最近の雑感)

あっという間に、先日、娘も6ヶ月を迎えました。

妊娠出産記、全然アウトプットできてません!

 

最近実感するのは、

産後、難しいことを考えられないし、本を読むとか、複雑な文章書くとか、全く出来ない。計算や思考をする方の頭が、確実に悪くなっている。。

どうやら聞いたところによると、生まれたてほやほやの赤ちゃんを「生かす」という生命の根幹のところに母として全神経集中している分、複雑な思考とか、論理的考察とかする機能が抑えられて、そっちに持ってかれちゃってる、ということらしいです。

 

※脳は生命を司る脳幹、感情を司る大脳辺縁系、知性・理性を司る大脳新皮質で成っているが、産後は脳幹(生命)と辺縁系(感情)が優位になる分、大脳新皮質(知性・理性)の働きが抑えられる。

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だったら、難しいこと考えられないのも納得!!と自分を正当化してみる。。

 

それに、何か集中してやろうとすると、途中で「うわ〜〜ん!」と泣き声で中断。ひとしきりあやして、さっきまでやってた作業に戻ろうとしたらもう深夜、明日も早朝に起きるのに、これ以上は無理か、、とあきらめる。もしくは、寝かしつけ中に自分も寝ちゃうこと多々あり。

一つのことに集中して取り組む、っていうのが難しいから、どうしても細切れで時間使えるスマホとかになってしまう。

 

育児以外、一切たいしたことができないまま毎日が過ぎていく。。。

 

産後すぐに働いたり育休中に勉強したり資格取ったりする人を、本当に尊敬します。

今の私には出来そうにないで〜す Ψ(´д`)Ψ 

・・・ってばかりも言ってられませんが。。

 

 

さて、2016年1月、2月に時間を戻します。

 

手術(子宮内容除去術)ののち、しばらく経ってから受診した際、染色体検査の結果が出ていました。結果、染色体異常は見られなかった、とのこと。

また、女児だった、ということも分かりました。

染色体異常で流産したのでなければ、他の原因があるのか、それはもはや調べようが無く分かりません。

なにかもやもやしたものが残ります。

 

流産が2度続いたわけですが、私の見てもらっていた病院でも「3度続かなければ特にうちの病院では検査をしてないんです」と言われました。

流産は、2度続くと反復流産、3度続くと習慣流産という呼び方になり、習慣流産は「病気」として検査・治療が必要と言われています。

 

ただ、ネットで調べてみたところ「2度の反復流産の場合も不育症の検査を受けておくことで、(原因探索の結果、何らかの原因がある場合は対策が取れる、という意味で)次の無事な出産の確率は高くなる」と書いてありました。

 

2回は実は良くあることなんですよ、とも言われましたが、とはいえ、当事者にとっては「よくあること」で済ませることはなかなか心情的に難しいというのが本音。

よって、やるべきことは全部やっておこうという思いから、不育症の臨床研究(下記サイト参照)にも参加している研究班の先生がいる、K大学病院の不育症外来を訪れました。

 

不育症について詳しいHPはこち

不育症サイト

http://fuiku.jp/

 

※私が調べていた2016年初旬には、まだこのサイトはオープンしていませんでした。

最近(昨年)出来たんですね。とても分かりやすくまとめられていて、流産について色々と医学的な情報を知りたいとき、とても有用だと思います。私のときもあったら良かったのに!

 

 

  

不育症外来の初めて訪れた際、これからどのような検査を受けるのか、説明を受けました。

ひとしきり説明を受けた後、

「色々と検査をしても、流産の原因が分かる場合もあれば、分からない場合も多々(半分くらいは分からない)あります。それを了承の上検査をされますか?」

と聞かれました。

迷わずYESと回答。

分からなかったらしょうがない、前に進むためには自分たちが納得しておきたい、という理由でこの外来に来たのです。

 

実際の検査の内容としては、

月経周期によらず受ける検査として、

・血液検査(2回)

月経周期に応じて受ける検査として、

・不育症内分泌血液検査

・子宮卵管造影検査

・子宮鏡検査

黄体期血液検査

などがあり、

そのほか、染色体検査も希望があれば受けることができます。

 

 私の場合は、 以前通っていたクリニックで既に受けていた検査もあるため、その検査結果を流用できるものは今回新たに受けることはせず、まだ受けていないもののみ受けることに。

 

 こうして2ヶ月ほどにわたって何度か通院し、全ての検査結果が出そろった後に、最初に説明を受けたM先生の外来を、再度受診しました。

 

全検査結果を確認したところ、大きな異常は見られないが、あえて言うならば"血液凝固”に関する値が、ほんの少しだけ正常値からはみ出ている、とのこと。

だからといって異常というほどでもなく、これが流産の原因かというと、それは分からない。でももし希望するのであれば、次回妊娠した際は、血液が固まりづらくなる「バイアスピリン」を飲むと良い、ということを勧められました。

薬は自費になるとのことでしたが、全然問題ないくらい安かった(数百円)ので、少しでも流産のリスクが減るのであれば飲みます!と即回答。

  

 次の妊娠に備えて薬だけ先にもらって帰って来たのでした。

 

 

 ※実は、染色体検査よりもっと詳しい最新の遺伝子検査も行ったのですが、それについては難しいし書ききれないので、今回は省略。(染色体検査では拾いきれない異常が分かったり、父、母どちら由来か、というところまで分かるとのこと。とりあえず結果は異常なし。)

 

 

 

不育症、という言葉は不妊症に比べてそれほど浸透しているわけではないと思いますが、高齢出産が増えている現在、決して珍しいではなくなっていると思います。

私以外、身近にも、何度も妊娠と流産を繰り返してしまい、理由が分からず大変な思いをしている友人がいます。精神的にもダメージが大きく、身体的にも負担がかかるため、原因を知り、避けることができるのであればどれだけ救いになるだろう、と思います。

 

私の場合は、血液の凝固因子異常(第Ⅶ因子欠乏症)という可能性が浮上しましたが、それ以外にも、子宮の形態異常、甲状腺異常、両親のどちらかの染色体異常、抗リン脂質抗体症候群プロテインS欠乏症、など、原因としては様々な要因が考えられるそうです。

ただ、検査をしても明らかな異常が分からない人は63.3%だそうです。

リスク因子(原因)がはっきりすれば治療をすれば良いし、原因が分からなかった(原因不明で偶発的な流産を何度も繰り返した場合)は、何もしなくても次回の妊娠で成功する可能性は高い、とも書かれています。(サイトFuiku-Laboより)

 

 知ることで、もやもやしたやり場のない気持ちが晴れ、前向きに次へ向かって進むことができることはあると思います。

少しでも必要な人へ、必要な情報が、届きますように。